アタゴのペン糖度計を3年使った感想

趣味のジャム作りのため購入した糖度計。気がつけば使い始めてからから3年経過。最初は数値=糖度だと思って使っていましたが、単純にそういうわけではなかったのです。その点も含めたレポートです。

ペンタイプの糖度計を選んだ理由

糖度計はアナログとデジタルがあって、それぞれの良さがあります。アナログは手間やコツがいる分、値段が手ごろで電池もいりません

製菓学校の実習でこのアナログを使ったことがあったのですが、実験っぽくておもしろい反面、手入れや数値がわかるのに時間がかかるので、めんどくさがりの自分にはむかないと思いました。

一方、デジタルは電池はいるものの、計測がボタンを押すだけなので手軽です。

糖度計さらにデジタルの中でもペンタイプのものは、ペン先を浸して計測するので、洗うのはペン先だけ。とにかく手入れが楽なことが購入の決め手になりました。

ただ弱点としては、プリズムのついたペン先がむき出しなので、運ぶたび専用ケースにしまわなければいけません。このプリズムに傷がつくと測定できなくなる場合も…。

ペン糖度計

洗えるのはペン先のみ。本体はNGです!


むき出しのプリズム…ボタンを押すと、このプリズムが光って測定をはじめます。

私が持っているペン糖度・濃度計

メーカー:アタゴ
ペンシリーズ PEN‐1st

ペン糖度計

説明書を一部拡大すると…

制度差は±0.5あるものの、まったく問題なし。それより、測定範囲が自分が測りたいものにあっているかが重要です。私はジャムのショ糖をはかりたかったので、ブリックス0~85%でバッチリでした。

単4電池を1本使うだけです

ゼロ確認という手間

実はこれをしなても数値はでます。しかし正確ではないので、メーカーではその日初めて使う前は必ずしてねと書いてあります。

水につけて、メモリをいったんゼロに

よく拭かないと溶液が薄まるので注意‼

使用後ほっといても自動でオフになりますが、「START」ボタンを長押しすると消えます。


100度まで大丈夫とかいてある一方、沸騰中の鍋に直接突っ込んで測るのはNGのようです。

糖度・濃度計のしくみ

曲がった角度ではかってる!?

光の屈折率がどのぐらいかを測ることによりで糖度(濃度)を測定しています。上で紹介した糖度計も、これを用いた屈折計です。

屈折率図解

水だけよりも砂糖水のほうが屈折率が高く、その角度があればあるほど糖度が高いというわけなんです。

よく専門的なお菓子の本などではBrix(ブリックス)〇%など書いてありますが、これはショ糖液100g中に含まれるショ糖の割合をあらわしたもの。


糖度=濃度

糖度計ではかった数値は糖度を表すものでしょ?と最初は私もそう思っていました。しかし、糖度計は糖の割合を測っているのではなく、溶液の中の濃度を測っているのです。

例えば、果物の汁はほとんどが糖なので「果汁の濃度=糖度」とダイレクトに糖度がわかります。

使う果実の糖度を客観的に見るにはぴったり♪

しかし、ジャムなどペクチンがゲル化してトロミが出てるものでは、測った数値が濃度となり、必ずしも糖のみの数値ではなかったりします。

最初この原理を知らず、ペクチンが多同じ果物でつくったジャムを煮え際に測定すると、数値がやけに高く首をかしげたことがあります。出た数値は濃度をあらわしていたのです。

果物の細胞に含まれるペクチンがゲル化(トロっとする)には、ある一定の糖と酸が一緒に加熱されるとできます。

私はジャムを作るとき砂糖を2回に分けて煮るのですが、2回目の砂糖が全部溶けたあたりで一度測り、煮え際の糖度を予測しています。まだこの時はペクチンはあまり出ていないので…。ただ、これが正しいかは定かではありません。

まとめ

糖度計は濃度計であり、ショ糖以外に溶けている固形分も計測するので、必ずしも測った数値が糖分をあらわしているわけではない。ただ果汁はほとんどが糖なので、測定値は糖度になる

————————————————————————-

ペン型の糖度計は洗うのがラクだが、気軽に持ち運びできない。持ち運び重視ならポケットタイプを。

購入前は、これさえあれば手作りジャムでも糖度がわかって保存はバッチリと思っていたので、当初の期待とは多少違う結果となりちょっと残念です。

そもそも屈折率を利用した糖度・濃度計は、ジャムよりも果汁そのものの濃度(糖度)を測るとき力を発揮する道具だなぁと思いました。

果実の糖度測った例

いちごの糖度を測る

今まで食べたイチゴの中で、断トツ甘かったこの「よつぼしいちご

しかも、いちごがメジャーではない北海道産なのです。思わず実をつぶして糖度をはかったら、13度!なっとくの数値です。

こんな用途ならぴったりですね。