歯科で「噛むなら歯科専用を」とすすめられたのをきっかけに、歯科専用キシリトールガムを購入するようになりました。ただ、スーパーで市販品のキシリトールガムを見かけるたび値段の差を感じます。
ということで、歯科専用と市販品のキシリトールガムが何がどう大きく違うのか、市販品より値のする歯科専用は高いなりにのメリットはあるのか、さぐってみました。
そもそもキシリトールとは?
主にシラカバの樹液などから作られる人口甘味料。砂糖とほぼ同じ甘さをもつのにカロリーは砂糖の75%。しかも糖アルコールの一種で酸を一切作らないため、虫歯にならないという最大の特徴を持ちます。
1970年代にフィンランドで虫歯予防効果があることが分かって以来キシリトールの普及は確実に進み、日本でも1988年に食品添加物として厚生省(現在の厚生労働省)から認可され、一般食品として販売され現在にいたります。
歯科専用キシリトールガムと市販品の違い
大事なのは「糖質と酸性物」が0%なこと
もし今から買おうとしているガムに入っている甘味料のうち95%がキシリトールで、残り5%が砂糖だったら、どう思いますか?『キシリトールが95%も入っているのだから、ちょっとぐらい砂糖が入っていても大丈夫』と考えてしまう方も多いかもしれません。
どちらにも「糖と酸」は入っていないのでこれらを2つのキシリトールガムを比較することにしました↓↓
何が入っている?成分比較
まず原材料を見てみると…

Bで使われている甘味料
「マルチトール」
→キシリトールと同じ糖質性で糖アルコールの一種で虫歯にならない
「アスパルテーム」
→非糖質性でアミノ酸系甘味料で虫歯にならない
「Lフェニルアラニン」
→アスパルテームはアスパラギン酸とフェニルアラニンという2種類のアミノ酸が結合してできたもの。フェニルケトン尿症の人はフェニルアラニンを分解できないので「フェニルアラニンがこれには入ってますよ!」と気づかせるため表記されているようです。
もし、その5gを取るならAとBで何粒必要か…??
答えは A=約4粒、B=約10粒 です。↓詳細
・(A)歯科専用ガム(153g90粒入り1100~1300円とした場合)→4粒(※約44~57円)
・(B)トクホマーク付きガム(143g95粒入り500~700円とした場合→10粒(※52~73円)
※2019年3月現在のネット通販や自分の住む地域のスーパーで販売していた価格ですが、値段はマチマチなので幅を持たせたおおまかな数値です
だからせめて1粒に少しでも多くのキシリトールが入っているAのガムが自分には理想ということになりました。噛んで5分ほどで味がなくなるものの、慣れるとクドくなくて好きになりました。
まとめ
キシリトールは砂糖と同じぐらいの甘さがあるにもかかわらず、虫歯をおこさないという本当にすばらしい甘味料です。世紀の発見では?とヒソカに思うほど!
しかし「キシリトール入り」と書いてあるすべての商品に虫歯予防効果があるわけでもなく、下手するとキシリトール入りだからとよく確認せず摂取したせいで、虫歯になってしまう場合もあります。
歯科専用キシリトール100%ガムだと、4粒で5gのキシリトールがとれるので、キシリトール含有量を考えると市販品より効率がはいいようです。
他にも市販品と比べ…
・噛む力がかかるよう固さが2倍
・歯にくっつきにくいガムベース
・飲食で溶けた歯をもとにもどす(再石炭化)を促す成分が多め
などの特徴もあり、歯科専用とうたうだけあって、市販品より高い理由がそれなりにあるということがわかりました。これからは、スーパーのガムコーナーでモヤモヤすることはなさそうです。
参考本:
「歯はみがいてはいけない」森昭(講談社)
びっくりするようなタイトルですが、正確に言うと「歯にダメージを与える間違ったやり方で歯を磨いてはならない(大事なのはプラークコントロール)」という意味だと思います。
デンタルフロスの使用と歯磨き剤なしでの歯磨きを推奨。他にも「寝たきりと歯の関係」から」「良い歯科の見つけ方」まで内容は多岐にわたり、読み応えたっぷりの1冊です。